建築、都市を巡る
旅をしてきた
そのたび
地域によって
異なる人間の
多様さに驚き
建築として描かれた
人々の「夢」に
心打たれた


その夢を感じた
からこそ
私は建築家という
生き方を
選んだのかも
知れない



  - 安藤忠雄

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場には
それぞれの
息づかいが
ある


あたかも
場は
人格を
持っているように


さわやかな場
もあれば
同様に
空気が淀んだ
場もある


氣がとどまらず
絶えず流れている
場はそれだけで
気持ちがいいものだ


場が人を
元気にしてくれ
また、人が場に
力を還元する


神社やお寺は
そのような
場であったのかも
知れない


日常生活で
疲れた人々を
ゆったりと
休ませてくれる場


祭りなどの行事では
人と人
人と場
人と自然
人と神々

さまざまな要素が
渾然一体となって
エネルギーの
交流をしていたに
違いない


そのような場を
失いつつある
僕達は
それぞれの
境内をもとめ

そこで
少し淀んでいる
身体と心を
浄化させてやる
必要が
あるのだろう




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